読書記録「汐見先生の素敵な子育て 学力の基本は好奇心です」
NHKの「すくすく子育て」に出演されている汐見稔幸さんの著書を
読みました。
年中~小学生ぐらいの中学受験を考える親を対象に書かれた本という印象を持ちました。
この本で学んだこと、と感じたことを読書記録として残します。
●学んだこと
(1章・2章)
基礎力と専門力を矛盾なく、追及することが今後の世の中大事。
基礎力:社会が求めているものを理解し、つかむ力。困難に直面した時に乗り越えることができる力。
専門力:何か自分の得意な分野に秀でる力。
基礎力を育てるのは体験の豊かさ。
「①実体験の豊かさ」を土台に
「②感情体験の豊かさ」、
その上に「③知育的体験」を経て
「④文字・数」を理解していくことで学力を育てる。
①や②の体験が乏しいのに④の数や文字を一生懸命教えても、
バランスが悪く、子どもに無理が生じる。
まず、土台となる①②をとにかくたくさんさせる。
自然は豊かな体験が無限にできる場所。どんどんさせる。
自然は好奇心をはぐくむ。
試してみる。
集めてみる。
考えてみる。
好奇心を広げ、感性的・感情的な体験が
学力の土台を築く。
(3章・P74~)
読書好きは幼いころに親にたくさん本を読んでもらって楽しかった経験をたくさん持っている子が多い。
本の読み聞かせは小学生になっても親がかかわることで、
教科書を読むことやや自分で本を読む姿勢にもつながっていく。
そして親もたくさん本を読む。本棚を子どもも手に取りやすい位置にしておくことで
自然と子供も本に誘われる。
(3章・p84~)
学力の土台となる体験はただ体験するだけでなく、
柔軟な思考能力を鍛えていくと確実に学力につながる。
柔軟な思考能力:より深く考える、別の視点で考える、一般化するなど。
博物館や美術館、動物園、水族館に足を運び
親が得た知識や歴史を語りかけることで
子どもの知的関心を伸ばし、感性を豊かに育てることができる。
(3章・p96~)
勉強が苦手な子ほど、予習が大事。
宿題は復習の役割を果たす。
国語なら先に教科書を読んでおく。
算数なら少し問題を解いてみる(算数は特に親の手助けが必要)
そうして学校の授業が理解できることで、子どもに自信がつく。
そして親もそれを認めることでさらに自信につながる。
(5章・p130~)
考える力はとても楽しい・好きだと思える体験を繰り返すこと以外では育たない。
そのような体験の中で子どもは自分で思考力を身に着けるが、
考えるゆとりを親が与えないとその力は育たない。
子どもが自分で考えるゆとりを与えることが大事。
総合して
感情を動かす好奇心をはぐくむことが
学力の土台につながる。
という内容でした。
●感じたこと
親が子どもにしてやれることは
子どもの興味関心を持つきっかけを作る体験の場を作ること。
そして、さまざまな視点でモノを見られるよう、言葉がけをすること。
子どもが自分の中に吸収できることは
楽しい!面白い!といったポジティブに自分の心が動く経験から自分で学んだことだけ。
ということを改めて学びました。
親がどんなに「〇〇しなさい!」と繰り返し言ったところで、
その場では行動に移すかもしれないけど、
その必要性を本当には頭で理解できない。
私も人に「早起きしなさい!」と言われても
イヤイヤ早起きしてその場を切り抜けるだけ。
でも自分で健康面や生活の充実度などを考えて早起きしたら気持ちがいいなと思って
早起きするよう生活を変えるのでは、全く心持が違うと感じています。
だから、子どもがどんなことにアンテナが立つかわからないから、
いろんな場所に連れて行ったり、いろんな感覚を刺激する体験ができるように
したい。それが私たち親ができることなのでは。と感じました。
今息子は電車が大好きです。
毎日毎日同じ場所に同じ電車を並べて遊んでいます。
驚くほど集中力を発揮して夢中に遊んでいるこの姿は
とても彼にとって大切な時間。
大人から見たら毎日同じ遊びして飽きないのかな?なんて思ったりもしますが、
彼の中ではいろんなことを考えながら遊んでいるのだと思います。
こんなに熱中できるものを持っているなんて本当に幸せなこと。
今後も今大好きなことは大切に見守る。
さらに日々いろんな体験ができるようにサポートしたいなと思いました。